えろすかろす日記

えろすかろす(3)-1-

 1~10 2015.7.6~2015.8.24

    

-1-

山野美幸が借りている六畳一間のワンルームへ、銀行員の立原康介がやってくるのは、金曜日の夜九時すぎです。まだ大学四年生の美幸は、それほどの時間拘束はないのですが、すでに社会人となって二年の康介は、仕事の関係で早くてその時間になるのです。康介は大手銀行の支店で、顧客回り営業の仕事です。ゆくゆくは銀行の幹部になっていく学歴をもって銀行に就職したのです。美幸は大学四年生、美研の先輩康介と、からだを許した関係で、ただいま就活中のところです。
「はぁああぃ」
康介が来たのでドアロックを解いて開ける美幸。
「来たよ、美幸、ただいま」
薄ピンクのシャツに白い短パンすがたです。
「ううん、おかえりなさいませ、だんなさまぁ」
康介が美幸の姿を舐め尽すように見てきます。美幸は、ブラをしてショーツを穿いているだけだから、見られて、なんだか恥ずかしい。からだの輪郭ががそのままです。
「ほんなら、美幸ひめ、ごはん、たべよう」
もちろん、康介は、紺系のスーツ姿で、黒い靴、黒い鞄、銀行員スタイルで、美幸のワンルームへやってきたのです。美幸が作った食事を、これから、いっしょに食べるのですが、そのまえに、康介が着替えます。シャツとふかふかズボン、インナーはブリーフだけです。

美幸のワンルームは、聖護院近く、三階建ての学生マンション、三階です。ドアをひらけると左にバストイレ、小さなキッチン、そうして縦に六畳の洋間です。掃出し窓の向こうがベランダで、外から部屋のあかは見えません。
「チキンの照り焼き、それにお味噌汁、さあ、たべよ!」
午後九時過ぎまで食事をしなくて、待っていた美幸には、なんだか新婚さんとは、こんな感じなのかなぁ、とも思って、顔が火照ります。ベッドのうえを整理して、お部屋のなかもお掃除してあるから、整理整頓、こぎれいにまとまっているピンク基調のワンルームです。食事は小さいながらも四角いテーブル、背凭れの椅子は、ひとつを買い増し、二つにしました。最初の目的は、抱きあうことです。抱きあって、欲求を解消することです。性欲のことです。
「ううん、ちょっと、まってぇ、お茶碗、お流しへ運んでからよ」
美幸は、あらかた食べ終わって、康介が手を伸ばしてきたのを、振り切るようにして、食べた茶碗類を狭いキッチンスペースに運びます。康介が一緒に立って、キッチンスペースで後ろ向きになった美幸を、うしろから抱いてきます。
「ああん、ちょっと、まってよぉ」
「まてない、まてないよぉ、みゆきひめぇ」
性急な康介、一週間ぶり、その間、オナニーなんてしてないから、うずうず状態そのものなんです。

-2-

山野美幸が、二才年上の銀行員立原康介とセックス関係を結ぶようになって、あれから三ヶ月ほどが経ちます。美幸が大学の四年生、就活をしていますが、まだ内定をもらえていません。夏が終わって、秋になるところです。だいたい金曜日の夜から、土曜日の夕方まで、または日曜日の午前中まで、一緒にいることがあります。恋人同士、セックスフレンド、言い方はどちらでもいいんですが、同棲はしていません。美幸のワンルームへ康介がやってくることが多いんですが、美幸が康介の部屋へいくこともままあります。これまでに二度、康介の部屋へ行って、お掃除をしてあげました。キッチンスペースで、うしろから抱きつかれてしまう美幸。康介が腕を前にまわしてきて、胸をまさぐります。シャツにブラだけの美幸、そこそこのカップ、貧乳ではないから、たぷたぷと揺すられます。
「ああん、康介ぇ、ああん」
食事を終えたあとのお茶碗をタンクに置くところですから、手が使えない美幸。短パンのうえからお尻をまさぐってくる康介。
「ええやろ、美幸ぃ、我慢してたんやで」
「ああん、そんなんゆうたかって、しやないやん、ああん」
康介が、美幸が着ているシャツの裾から、左手をいれます。ブラのうえにまでシャツをめくりあげます。右手では、美幸の白い短パンのホックとファスナーを降ろしてしまって、脱がしにかかります。
「ああん、だめやったらぁ、ああん」
「ええやん、ふたりだけなんやから、ええやろ」
ブラのホックをはずされて、乳房を露出されてしまう美幸。短パンが脱がされてキッチンスペースの床に落ちてしまって、ショーツすがたになります。

後ろから抱かれる美幸が、後ずさりしてキッチンスペースからルームに、抱かれたまま移動します。六畳の間とはいっても家具や机があるから狭いです。いつも使っている美幸の勉強机。その回転する肘掛椅子に、机を背にしてに座る美幸。そのまえに康介が立ちます。
「ああん、康介ったらぁ、してあげるけどぉ・・・・」
立ったままの康介の腰が顔の前にきてしまう美幸。ふかふかズボンを脱がしてあげて、下半身ブリーフだけにしてあげて、ぷっくら膨らむ真ん中に手を当てます。もう硬くなっているのがわかります。
「はぁああ、ああん、康介ぇ、ああっ」
ブリーフを降ろしてあげると、いきなり勃起したペニスが、立ちあがってきたんです。美幸、見てしまった男性器に、感嘆、ためらい、そうして握ってしまいます。
「ああっ、ああん、ううっ、うう、ううっ」
美幸が顔を前へ、康介が腰を前へ、美幸の顔に康介のペニスが当たります。ペニスの根元を軽く握った美幸が、ペニスの頭を唇に挟んでしまいます。柔らかい、生肉の感触、唇に挟んでそのまま頭の部分を、口の中に入れ込みます。康介が、美幸の頭のうしろに手を置いてきます。美幸の頭を支えるんです。
「ううっ、うううっ、ふぅうう、ううっ」
美幸が鼻から抜けるような、喉から喘ぐような音を奏でます。康介は、その息使いが、なんともいえない感覚を呼び覚まさせます。
「おおっ、美幸ぃ、おおおおっ・・・・」
咥えたペニスを、口の中で、舌をつかって刺激してくる美幸の行為に、銀行員の康介は、仕事で溜まったストレスを、美幸のあらだで発散させます。

-3-

初めての経験から三ヶ月、美幸はもう康介との交情に、慣れてきたところです。抱きあって、お洋服を着たままで、求められるままにフェラチオをしてあげると、康介がよろこびます。よろこぶ先輩康介のからだに触れていると、とってもうれしい気持ちになってきます。お勉強する肘掛椅子に。美幸はショーツだけのすがたで、座ったまま、康介のペニスを口に頬張ってあげます。勃起した康介のペニスの根元を、右手に軽く握ってあげて、腰のほうへ降ろしてあげて、陰茎の皮を剝きあげる感じで、亀頭からカリ首のところを口のなかでころがすのです。
「ふうう、すうう、ふうう、すうう・・・・」
「ううっ、ああっ、美幸ぃ!」
「ふうう、すうう、ううううっ」
康介が、左手で、美幸の頭を抱いていて、右手は美幸の乳房へと降ろされてきます。乳房をまさぐられるには、フェラチオのままでは手が届きません。美幸の口からペニスが抜かれて、握ってあげるだけ。シャツ一枚だけの康介が、美幸の手にはペニスを握ってもらったまま、乳房をまさぐり、乳首をつまんで、二本の指の腹でモミモミと揉みます。
「はぁあ、ああん、康介ぇ・・・・」
キリリキリリと細かな刺激が、乳首からからだのなかに入ってきます。うずうず、美幸には、からだのなかが疼きます。お腹の奥、ああ、そこは子宮があるところ。美幸、ふ~っとなって、康介のペニスをきつく握ってしまいます。康介が、美幸の前にしゃがみます。お勉強の肘掛椅子に座ったままの美幸。しゃがんだ康介が、左の手で乳房をなぶってきます。顔を近づけてくる康介。触られていない乳房の乳首を、唇に挟んで、もぐもぐ。
「ああっ、はぁああっ」
指に挟まれて揉まれるよりも柔らかい感覚。柔らかいモミモミで、じわ~っと入り込んでくる刺激に、美幸のからだが反応してきます。

美幸のお部屋はワンルームです。通っている大学に近い聖護院、道路から入ったところの三階建ての学生マンション、その三階です。康介を迎い入れて、愛の蜜月する時は金曜日の夜からはじまるんです。初体験から三ヶ月。最初の数回はラブホテル。ひと月ほどたって、美幸のワンルームへ通ってくるようになった康介。源氏の君を迎いいれるおんなの気持ちって、こんな感じのことなのかも、と美幸は思ってしまう。待ち遠しい、金曜日の夜が待ち遠しい。
「ああん、康介ぇ・・・・」
乳房をまさぐられ、乳首をつままれながら、ショーツのなかへ康介の右手が挿しこまれてきます。背凭れの肘掛椅子に座っている美幸。こころもちお尻をもちあげ、膝をひらいて、康介の手が、股間にかぶさるのを助けます。
「美幸、うううん、脱いじゃうか、ううん」
「はぁああ、あああっ」
康介のまえで全裸になるときって、美幸のいちばん恥ずかしい時、気持ちがとろけてしまいそうな気分になります。康介が腰からショーツを脱がしにかかってきます。美幸は、お尻を浮かしてショーツが脱がされていくのを、待ちます。お尻が抜かれ、太腿の根っこあたりで留められてしまうショールです。黒いちじれ毛が露出してしまいます。康介のペニスを握りなおす美幸。握ったまま、ショーツを足首から抜いてしまうと、全裸です。康介がシャツを脱いで全裸になります。六畳のワンルーム、狭いところに全裸の男と全裸の女が、からだを触れ合わせるのです。
「ああっ、康介ぇ、あああん」
性急な康介は、一週間分のストレスが溜まった気持ちを、射精してしまうことで、落ちつけたい。ねちねち、たっぷり、それは最初の射精が終えられてからのことです。
「ベッドで、しよう・・・・」
一歩ほどで美幸が日常寝ている白いシングルベッドです。美幸が先に、ベッドに仰向き、寝ます。康介がその横に寝そべってきます。抱きあいます。唇を重ねます。

-4-

美幸がひとり寝のシングルベッドは白い木製です。美幸が仰向き、康介が横向きです。ふたりとも全裸です。肌と肌が触れ合います。抱きあうと肌と肌が密着します。密着するといっても、表面のだ肌が触れ合うだけですが、キッスをして舌をからませると、内側で絡まる感じです。美幸の性器に康介の性器が密着すると、からだが一体になったように感じます。
「うううん、いいのよ、ああ、ああっ、康介ぇ・・・・」
横になって抱かれて、キッスを受ける美幸。キッスすると言葉がでません。息する音だけがベッドの上にただよいます。康介が、乳房をまさぐってきます。
「うううっ、ふううう、うううっ・・・・」
キッスしていた唇が離され、康介の唇が美幸の乳房に移ります。ぴりぴりっ、乳首を指に挟まれて、揉まれちゃう美幸。美幸は美幸で、康介の腰をまさぐり、勃起したペニスを握っていきます。
「ああっ、ああ、ああ、ああっ!」
康介が、美幸の乳房にキッスをし、乳首を唇に挟んでもぐもぐし、左手を美幸の股間へ入れてきます。
「うううん、美幸、すきだよ・・・・」
乳首を含んでいた唇を離し、美幸の耳元でささやく康介です。
「はぁああ、ああん、康介ぇ・・・・」
美幸はもう知の世界から開放されて、情の世界を泳いでいきます。康介の足元にからだをさげ、康介のペニスを握ります。顔を握ったペニスにあて、その先っちょを唇に挟んじゃいます。白い木製のシングルベッドです。男と女が愛を紡ぐ巣です。

康介が仰向き、美幸が腰にまつわりついています。康介のペニスを口に含むこと。教えられて何回か訓練をおえて、三ヶ月たったいまはもう慣れました。柔らかく、硬く、ふれるかふれないか、ぎりぎりのところで唇をうごかす動作。それとは真逆できつく握って、先っちょをきつく吸う。舌にまといつかせて、舐め上げる。康介の性器だけを握りしめ、口にいれ、しごいてあげる美幸。
「ああ、ああ、ほら、美幸、またいで」
足元にうずくまった格好の美幸を、康介の胸にまたがらさせます。背中を康介の顔に向け、美幸の顔は康介の足のほうに向かせます。
「ううっ、ああっ、ああああっ」
康介の胸を馬乗りの逆さでまたいだ格好の美幸です。まるでカエルの格好ですが、顔を康介の腰に落として、ペニスを咥えます。
「尻、あげろ、ほら、美幸」
康介が美幸のお尻を持ち上げさせて、股間へ、顔をつけます。
「ううっ、ああ、はぁああっ」
康介のペニスを口に含みだした美幸が、ペニスを外し、声を洩らします。おとことおんな、康介と美幸が、おたがいの性器を、唇と口、それに手をつかって、刺激し合うのです。
「ううっ、ふううっ、ううううっ」
「おお、おお、美幸、おおおおっ」
康介のペニスを握って口の中でくちゅくちゅしている美幸に、康介が美幸の股間に唇をくっつけ、舌をつかって、女性器のまわりをなめていきます。愛の行為、愛の巣です。

-5-

仰向いた康介が起きあがり、美幸を仰向きに寝かせます。シングルベッドは狭いです。狭いけれど、重なり合うには十分です。はだかの美幸が、仰向いて、膝をひろげ、膝を立てます。その膝と膝の間に、正座するかっこうで康介が座ります。康介がそのまま上半身を、美幸にかぶせていきます。抱きあいます。
「ううっ、ああん、康介ぇ、あああん・・・・」
「美幸ぃ、すきだ、好きだよ」
「うううん、わたし、わたしもよ・・・・」
抱きあって、正座の格好から足を崩す康介です。腰からにょっきり勃起ペニスで、美幸の股間をまさぐります。
「ああん、康介ぇ、はぁああん・・・・」
康介が、美幸のヴァギナを探しあて、亀頭を挿しこんだのです。康介の気持ちに快感が走ります。そのまま、ペニスを挿しこみます。美幸が感じだします。
「ああん、はぁああ・・・・」
「ううっ、美幸ぃ、いいい・・・・」
「はぁああ、康介ぇ・・・・」
美幸は仰向いて寝そべったまま、上半身を康介に抱かれます、左右の脇の下から腕を入れられると、美幸の腕が頭の上部に持ちあがります。康介が、ペニスをきっちり美幸に挿しこみ、密着です。

木でできた白いシングルベッドに、美幸が仰向き、康介が抱きかかえ、男の性器が女の性器に密着です。きっちり結ばれた気持ちになる美幸。康介が、腰を使って、ゆすります。ペニスを引き抜き、挿しこんできます。まろやかな快感が、美幸の全身を包んできます。
「はぁああ、ああん、はぁああっ」
「ううん、いい、いい、いいよぉ」
「はぁああ、いい、いい、ああ、もっとぉ」
「美幸ぃ、ええわぁ、めっちゃ、おおおおっ」
激しく燃えてくる美幸を、康介がしっかりと抱きこみます。美幸が康介の首にすがってきます。キッスを求めているんです。康介が美幸の唇に唇を重ねます。腰のモノは挿したままです。
「うぐぅううっ、うううっ、ふぅううっ」
べちゃぺちゃ、淫らな音が起ってきます。甘酸っぱい匂いが醸されてきます。抱きあう康介と美幸です。
「ううっ、ああ、ああ、ああっ」
美幸が、快感をいっぱいにして、咽び呻いて悶えます。からだを揺すります。腰を揺すります。康介との交合を、いっそう強固に交合してきます。密着します。ぎりぎりいっぱにまで密着します。

-6-

美幸と交合している最中といえば、康介にはその成り行きが見えているのですが、どうも美幸には、自分の中にだけ没頭しているように思えるのです。シラフの時には恥ずかしがっている美幸なのに、没頭しだすと大胆になってきます。美幸は大学四年生、卒業後もそのまま学生を続けるという美幸です。就職活動はしていなくて、大学院へも教授の推薦と実力で、いけそうなので、何ら心配はしていません。ただ、心配なことはといえば、妊娠してしまうこと、です。社会人二年を終える康介の意向もあるけれど、いざのときはいっしょに住めばいい、と思っている美幸です。
「ああん、ひぃいい、ひぃいいっ」
「おおおっ、おおっ、おおっ」
白い木製のベッドの上、美幸が仰向き、膝を立て、ひろげています。そこへ康介がかぶさって、性器を交合させているのです。美幸も康介もはだかです。はだかの肌と肌をこすりあい、性器には男のシンボルと女の受け皿がある生殖行為です。どうしてだか、理性では抑えきれない感情の起伏です。
「ああん、康介ぇ、もっと、もっと、もっとよぉ」
「おおっ、美幸ぃ、おれ、でそうや、つける、つけるぅ」
用意しておいたスキンを、康介が手にして、美幸から離れ、素早く装着して、ふたたび交合に戻ります。

スキンを装着させた康介が、そのまま美幸の膝裏を腕に担いでしまいます。美幸のお尻が持ちあがります。股間が真上を向くほどに、美幸のからだが海老折れです。
「うう、うう、美幸ぃ、いい、いいぃ」
「はぁああ、康介ぇ、ええ、ええ、ええっ、ああっ」
「ううっ、ううっ、おおっ、でそうや、おおおっ」
「ああん、もっと、もっと、もっとしてぇ、あああん」
康介がぐいぐいと、仰向いた美幸のヴァギナへ、勃起ペニスを挿しこみます。あとは、一気に、挿して抜いてを繰り返し、射精するところまでいくのです。
「おおっ、ううっ、ううううっ!」
康介が痙攣を起こさせます。射精です。美幸のヴァギナのなかで、ピクン、ピクン、と飛び跳ねます。その衝撃は美幸に伝わります。美幸のからだがいしょに痙攣してきます。
「ああっ、ああっ、あああ~~!」
いっしょに、アクメにまで達していきます。
「おおおっ、美幸ぃ、でた、でたよぉ」
「ひぃいいっ、ひぃいいっ、ひぃいいいい~~!」
ぐいぐいとペニスを挿しこまれて射精され、美幸、ぐんぐんとアクメの坂を昇ってきます。そうして康介の射精がはじまり、終わりかけると同時に、美幸のオーガズムが頂点に、達してしまって終わるのです。

-7-

終ったあとというのは、いつもなにかしら恥ずかしい気持ちになってしまう美幸です。裸のままで、ベッドに横たわっていて、気が戻るとき、康介はもう、スキンの処理をおわって、ブリーフを穿こうとしているときです。
「もう、おわったのね、おわってしまったんや」
「そうだよ、感じてたよ、声、だして」
「ああん、そんなんゆうたら、恥ずかしいから、ああん」
「ほら、これ、きるんやろ」
康介が美幸のはだかに掛けてやるのは、ベージュで半透明なミニスリップです。康介がいる間、美幸はこの透けたミニスリップだけで、過ごすのです。
「ああん、また、これ、だけ、で・・・・」
「そうや、これだけ、それとも、はだか?」
「ううん、これ、きてる・・・・」
美幸がミニスリップをつけて立つと、下半身がはだか状態になります。キャミソールだけのときもあります。キャミよりもミニスリッのほうが、まだ落ち着ける気がする美幸。ミニスリップすがたで、ベッドからおりて、冷蔵庫からカルピスソーダのペットボトルを取りだして、喉の渇きを潤します。
「いやよ、そんなに、見つめないでよ、恥ぃからぁ」
「そやかって、美幸、美しいんだから、見ちゃうんだよ」
康介は、勤めの銀行のことはあまり話題にはしません。仕事のストレスから離れたいからです。美幸と過ごす時間が、安心していられる時間です。

カルピスソーダーをガラスの大き目のコップに注いで、ふたり共同で飲むんです。ストローがふたつ、テーブルにおいたコップからでた二本のストローを、ふたりがそれぞれに唇に挟むと、頭がぶつかり、顔が接近、康介がスマホを向けて写真にします。
「ううん、記念に撮っておくんだよ、ぼくたちの記念品」
「ひとに、みせたら、ぜったい、だめよ」
「こんなの、みせないよ、ばれちゃうじゃん」
すっ、すっ、カルピスソーダーがなくなったコップを、なおもストローで吸いこむ音が、軋みます。犯人は康介です。おえたばかりの康介が、ストローから唇を離し、上半身をおこして、美幸と直角になります。ミニスリップすがた坐像の美幸を、よこから眺める格好です。
「ああん、なによぉ、まだ、まだやってばぁ、ああん」
康介の右手が、美幸のからだへ伸びてきて、露出している太腿の、根っこ辺りをさすりだすんです。
「うううん、ええやん、できるやろ、もういっかい」
「ああん、でけるけどぉ・・・・」
別に、美幸、拒否する気持ちは全く無いのに、さきの余韻がまだ醒めていなくて、欲求が起こってこなくて、躊躇するんです。大学四年生の身のうちで、セックス三昧していても、いいのだろうかとの自問です。妊娠するということもあります。もしそうなったらどうしよう、という不安があります。でも、これは健介に正面切っては言えない不安です。

-8-

いっかいめは久しぶりだったから、性急に終わってしまったけれど、一段着いたにかいめは、たっぷり、愛を確認しながら、すすめていきます。美幸の横に座っている康介が、ミニスリップだけの美幸を横から抱いて、右手で太腿をさすりあげます。膝を崩した美幸は、右太腿の内側をさすりあげられてくるから、その感触にこそばさではない奇妙な感覚を覚えます。
「ああん、康介ぇ、あああん・・・・」
美幸が、康介のくびに抱きつくようにして、からだをすり寄せます。そうして左の手を、康介が穿いたブリーフの真ん中におきます。
「ううっ、ふうううっ、ううっ・・・・」
唇を唇に重ねられてしまう美幸。肩をだかれ、キッスをうけながら、下半身をまさぐられてしまいます。ショーツを着けない美幸の腰まわりです。康介は、美幸の左膝を立たせ、股間をひろげさせます。ミニスリップだけの美幸です。康介が右手を股間に当て込んできて、陰唇をめくりだすんです。美幸は、左手を康介のブリーフの中へ入れ、半分以上勃起した康介のペニスを握ります。ブリーフを脱いでしまう康介。全裸になる康介です。
「ううん、美幸ぃ・・・・」
それ以上の言葉はなくて、美幸の背中を手前に押して、フェラチオさせるように仕向けます。

全裸になった康介が、足を投げ出し、美幸と向き合います。
「ああっ、はぁああん」
美幸が、康介の足間に入りこみ、うつむき半分寝そべる感じで、康介のペニスを口に入れてしまいます。
「美幸、あああっ」
康介は足を思いっきりひろげ、尻を浮かし気味して、上半身を斜め後ろへ倒します。ペニスがいきり立ちます。美幸が、陰茎を握ります。中ほどを握った手を腰へと降ろします。ペニスが剥かれる感じで、上半分がそそり立ちます。
「ううん、康介ぇ、ああん」
美幸が、口に、康介のペニスを頭から咥えこんでしまいます。そうして、ぎゅっと引き絞め、顔を上下に動かすんです。
「ううん、美幸ぃ、ええわぁ、ええよぉ」
「うっ、ううっ、ふうっ、ううううっ」
「ああ、ああ、美幸ぃ」
ビンビンにさせた康介のペニス。美幸が陰茎の真ん中をにぎったまま、握った手を上下に動かし、こすっているんです。亀頭を唇に挟んだまま、陰茎をしごいていく美幸。康介が悶えます。

-9-

美幸からのフェラチオが中断して、康介がベッドの縁に座ります。美幸も康介にならんでお尻を置きます。そうして抱きあうんです。ミニスリップだけの美幸が、全裸の康介に抱かれます。ベッドに座った上半身、並んでいる上半身、康介が、美幸を抱き寄せます。美幸が康介の胸から上に頬をあてる感じで、上向きます。康介の左腕に抱かれて、キッスを受けます。唇が重ねられ、舌を絡まされ、吸われて密着されてしまう美幸。
「ううっ、ふうううっ、ううう・・・・」
美幸が右腕を康介の背中にまわして、左腕を前からまわして、抱く格好です。康介が、キッスをしながら左手を、何も着けない美幸の股間へ、降ろします。
「うううっ、ふうううっ」
美幸は、膝をこころもちひろげ、太腿をひらけて、翔平の右手の平が股間に、かぶさるようにしてしまいます。乳房をまさぐっている翔平の手が、股間へとおろされ、その中心部へとみちびかれます。
「ああ、ああっ、こうすけぇ・・・・」
キッスを解かれた美幸が、ちいさな声を洩らします。股間に手をおかれ、指でまさぐられだして、美幸の表情が、きゅっと、閉められます。そうして左手で、全裸の康介、その腰から突っ立つペニスを握ってしまうのです。
「ううっ、おおっ、みゆきぃ・・・・」
美幸がペニスを握った左手、握るペニスは陰茎の半分より下部です。揉むようにしペニスを刺激していきます。美幸は美幸で、康介の右手の指が二本、ヴァギナに挿しこまれてしまいます。

ミニスリップを脱いでしまうと、美幸は全裸です。ぷっくらふくらむ乳房、くびれた腰から丸いお尻、そうして太腿から膝へのびる上足は、白肌です。
「あああっ、はぁあああっ・・・・」
上半身を密着させ、抱きあう美幸と康介です。美幸の口から、甘えた、ため息のような音が洩れてきます。顔が上気していて、唇は半開きです。康介は無言で、美幸がすすり洩らす声が、六畳間にひろがります。康介が、美幸を立たせます。ベッドの縁に座ったままの康介が、美幸の陰毛に顔を当て、腕を美幸の尻にまわします。双方の手の平で、美幸の尻を抱きしめます。
「ああん、こうすけぇ・・・・」
立った全裸の美幸が、足をこころもち開いて、手を康介の肩におきます。康介が、美幸を、弄ってやるのです。股間の陰唇内側は、しっとりと濡れそぼっています。ふたりだけのワンルーム、六畳の洋間です。
「あああん、ああっ、あああん」
乳房をなぶられながら、陰唇をめくられ、指を挿入されている美幸。銀行員の康介は、まだ学生の美幸を、翻弄させていくのです。
「ううん、みゆき、すわれよ」
ベッドの縁に座った康介が、足をそろえ、太腿のうえへ、美幸をまたがらせます。またがらせるということは、康介のペニスをヴァギナに挿しこませるということ、性器を密着させる、というのです。

-10-

裸で向きあい、康介の腰をまたいでしまう美幸。康介のペニスを、ヴァギナに挿しこみ、密着させる美幸です。
「はぁああ、こうすけぇ、こうすけぇ、はぁあっ」
美幸が悶える声を洩らします。康介がベッドの縁に座っている形から、ベッドにあがり足を投げ出す格好で、美幸に腰をまたがらせます。
「うううん、みゆきぃ、密着だよ、いいよぉ」
「ああん、こうすけぇ、きっちり、ああ、いい、いい、いい」
抱きあっています。美幸は尻から腰を揺らします。密着させたペニスで、ヴァギナの襞をこするのです。こすりながら、唇を重ねてキッスをします。舌を絡ませながら、腰を揺すって、刺激を求めます。
「うううっ、うう、うう、ううううっ」
じっとり濡れそぼってくるヴァギナが疼きます。ペニスを受け入れた美幸が、呻きます。じんじん、からだのなかが萌えてくる美幸です。
「ああん、こうすけぇ、ああん」
康介が仰向きになってしまいます。美幸は、康介の腰にまたがったまま、上半身を立てています。

美幸のワンルーム、シングルベッドのうえです。仰向いて寝そべった康介の腰をまたいだ美幸が、尻をまえへうしろへとスライドさせるのです。ヴァギナに挿しこまれた康介のペニスが、うごめき擦れて美幸には、このうえもない快感です。
「あああん、こうすけぇ、ひぃいい、いい、いい、いい!」
「おおっ、みゆきぃ、もっと、もっと、こすれ、こすれ!」
仰向いた康介が、腰をまたいでいる美幸の乳房へ、手をあてがい、手の中に乳房を包んで揉んでやります。
「はぁああ、ああ、ああ、ああっ」
「おお、おお、おおっ」
「ひぃいい、いい、いいっ、はぁああっ!」
「みゆきぃ、おおおっ、おおおっ!」
美幸の動きが、激しくなります。腰をくねらせ、尻を前へ後ろへとスライドさせます。ヴァギナのなか、ペニスが密着したまま、こすられます。
「いきそ、いきそ、ああ、ああ、いきそおおお!」
美幸が、オーガズムを迎えていきます。とろとろになったヴァギナが、収縮します。康介が射精をもよおします。スキンをつけなくてはやばいと思うまでもなく、康介が射精。美幸がオーガズムを迎え、絶頂に達してしまって、倒れ込んでしまいます。六畳の間、美幸のワンルームでの出来事です。
(この章おわり)













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