佳織の愛
 第一章-1-
 
1〜11  2007.1.22〜2007.2.8

 

-1-

わたしの名前は落合佳織、今年大学を卒業して社会人になりました。お仕事は大阪の商社に勤めていますOLです。別の課なんですけど、課長補佐の北村和夫って男の人と、秋ごろからいい仲になってしまいました。彼には奥さんとちっちゃな女の子がいるんです。だから、わたし、悲しいけれど浮気されてるんです。でも、ね、わたし、彼が好きなんです。彼もわたしが好きだというから、わたしたち愛し合ってると思っています。
「佳織、今夜いけるんだろ!」
わたしがコピーコーナーで書類のコピーをとっているとき、後ろから彼が耳打ちしてきました。わたしは、彼を無視するようにしています。だって、社内でわたしたちのことが知れたら、わたし会社に居られなくなるから・・・。彼は、携帯を持ってるけど、わたしにはメールも電話もしてこないです。うん、奥様に、見つかったら大変だからだと、彼は言います。

心斎橋の喫茶店で、わたしは彼、北村さんを待ちます。勤めを終えた女の子たちが、男の人を待っている、その逆もあります。紅茶が美味しいちょっと高めの喫茶店フランソワです。彼が来たら、わたし、彼と一緒にフランソワを出て、軽くお食事をして、それから最終電車に間に合う時間に彼とお別れします。
「待ったよねぇ、ゴメン、佳織」
ああ、もう七時前、わたしは小一時間も彼を待っていたんです。
「機嫌なおして、美味しいもん食べよ」
「うん、いい、おこってなんかしてへんけど・・・」
そうして心材橋筋のレストランで、わたしはハンバーグセットを、彼はサンドイッチとコーヒーを、30分ほどで終えて、ちょっと暗がりに入り口があるサンホテルへといくのです。

     

サンホテルは洋館で、ヨーロピアンスタイルのお部屋です。ダブルベッドのあるお部屋だけのワンルームですけど、木製の肱掛椅子セットがあり、大きな鏡があり、それにバスルームがゆったりしていて、まるで貴族さまになったみたいな感じがしてくるんです。
「佳織、好きだよ」
彼ったら、お部屋へ入ってまだ座りもしないのに、さっそくわたしを抱いてしまいます。わたし、通勤服のまま、ストッキングも脱いでいないのに、ああ、彼はせっかち、でも、わたし、彼が抱いてくれるままに、従っていきます。

彼がキッスをしてきます。ベッドと肱掛椅子の間に立ったまま、わたしは彼に抱かれて、唇を重ねられて、ああ、舌を絡ませていて、ねっとりした彼の感触で、わたし、ふぅ〜っとめまいしてしまいそうになって、うっとりまどろんでいく感じです。
「佳織、いい匂いだね、いい匂いだ・・・」
彼は、わたしを抱きながら、髪の毛に顎をつけ、片手をわたしの胸に押し当ててきます。
「はぁ、ああ、北村さん・・・」
わたし、ブラウスの上から乳房をまさぐられながら、もう倒れてしまいたい気分になってきています。彼との3時間を、ぼんやり想いながら、わたし、彼に可愛がられていくのです。いいえ、時にはわたしが大胆になってあげて・・・。

-2-

シャンデリアの白熱灯がついたままの明るいルームです。わたし、明るすぎて眩くて、暗くしてほしいと思いながら、ベッドに横たえられてしまいます。ふかふかのベッド、甘い匂いがしているベッド、わたしはお洋服を着たまま、仰向いて寝転んでしまいます。彼は、ベッドにあがるまえに、ネクタイを解き、カッターシャツを脱ぎ、ズボンを脱いでしまいます。バックグラウンドにクラシック音楽をながして、わたしたち、ベッドで抱き合っていきます。
「佳織は若くてピチピチ、いいねぇ」
彼はそんなことをいいながら、わたしのつけている衣を、脱がせていきます。彼がそうしたいというのです。OL姿のわたしを、痴漢するようにイタズラしたり、子供をあやすように一枚一枚衣を脱がしていくのが、いいんだといいます。

「佳織のおっぱい、張があっていいんだよ、女はやっぱりからだだね!」
北村課長補佐、三十六歳、妻あり子供あり、年収八百万円だといいます。課長になると一千万円なんだそうで、わたしの5倍のお給料になります。
「佳織はおもいっきり感じてくれるから、男としては嬉しいね」
わたし、二十三歳になるところだから、北村さんはひとまわりも年上になってしまいます。わたし、おなじ年代の男の子って幼くみえてしまって、頼りがいがない感じで、そやから北村さんといると、安心してられるんです。まあ、エッチなことも平気で言うので、わたしは恥ずかしい気持ちになることも度々あります。それにしても、わたし家庭を持っている北村さんに、女の嫉妬、たぶん嫉妬している。

     

わたし、スーツ姿でOLそのもの、自分ではあんまり好きな姿じゃないんですけど、お勤めしてるかぎり、それも淀屋橋にある本社の秘書課でキャリアだから、わざとツンとおすましして、出来る女を演じているんです。でも、こころのなかはそうじゃない。ぐじゅぐじゅだし、ひとりでお部屋にいるときはオナニーしてしまうし、恥ずかしいけれど、Mっ気もあると思っています。
「ああん、もっとやさしくして、そんなにきつしたらあかんってばぁ、ああん」
ブラウスを開けられて、ブラの中へ手を入れられてグリグリと握ってくる彼に、わたしは、そっとやさしくしてほしいとお願いします。

北村さんは、わたしをむしゃぶるように求めてきます。ブラウスが脱がされ、スカートが脱がされ、パンストを取られて、わたしはブラとパンティだけにされてしまって、彼はブリフだけの格好になって、わたしはベッドに寝たまま、彼は胡坐座りでわたしの横に座っています。
「ピンク系がすきなんやな、佳織、女の子らしくて、いいねぇ」
首筋からブラの中へ手を入れてきて、お臍のしたからパンティの中へ手を入れてきて、わたしは、彼の股間に手を置いて、ブリフのうえから、むっくら膨らんだペニスを包んでしまいます。

-3-

課長補佐北村さんのペニスを、わたしフェラしてあげるんです。もうフェラも慣れてきた感じで、彼の呻く声を聞きながら、わたし、唇でハモニカ吹くように動かしてあげたり、舌でぺろぺろ舐めてあげたり、胴を握ってしごいてあげます。その間、彼はわたしのおっぱいをまさぐって、お股の中へ手を入れて指で陰唇をつまんだりしてくれて、わたし、ふかふかベッドのうえで、だんだん気持ちよくなってきて、うっとりしてきて、ふ〜っとなってくるころ、ブラをはずされ、パンティを脱がされて、素っ裸にされてしまうのです。
「佳織のからだ、プチプチやなぁ、若いなぁ、可愛いよ!」
彼もブリフを脱いで、素っ裸になったわたしたちです。

彼は、わたしのからだを褒めてくれます。わたし、それでも23歳、もうそこそこの年だと思ってるのに、褒めてもらえることって、やっぱりうれしいです。彼がリードしてくれます。わたし、まだセックスは未熟だし、とはいっても、もう十回以上もセックスしてるから、わたし、だいぶんいい気持ちっていう感じがわかるようになってきたところです。
「北村さん、ちんぽおっきい、わたし、おちんぽ好きです」
わたし、ペニスを握ったまま、恥ずかしいことを言って、うずうずってなってしまう気持が好きなんです。北村さんを独占したい、わたしはそう思っているのです。

     

わたし、ベッドに仰向いて、彼がわたしを抱きながら寝そべって、首筋からおっぱいへ、おっぱいからお臍のうえへ、愛撫しながら、唇を這わせてきます。ときおりお股のなかへ手を入れてきて、陰唇まわりを撫ぜてきます。わたしは、彼のペニスを握ってあげています。彼のからだが上へ下へと動いて、握ってあげたペニスが、しごかれる感じになって、彼はじっと握っているだけでいいというのです。
「佳織、いい匂いだ、ああ、いいねぇ、可愛いねぇ」
北村さんは、しきりにわたしの匂いがいいと言い、可愛いといってくれます。
「ああ〜ん、だめ、ああん、だめ、感じちゃうぅっ、うう〜ん」
わたし、シクスナインになってしまって、彼がわたしのお股へ唇をつけてきて、わたしは、彼のペニスをフェラしだします。

ヨーロピアンスタイルのサンホテル。淡いピンクの壁紙にシャンデリアの白熱灯に、わたしをうっとりしています。軽いクラシック音楽、ピアノの音、わたし、彼の唇が、足を広げたお股の真ん中を、ぐじゅぐじゅ、べろべと、ぐっと吸い込んでぐりぐりしたあと、舌先をワレメへ這わせてきて、入り口を刺激してくきて、もううっとり、勃起したペニスをぐっと喉奥まで咥えこんでいるのです。わたしは、課長補佐の北村さんの愛撫を受けながら、しだいにぬれぬれになってきているのでした。

-4-

わたし、ぶっといペニスを咥えたまま、彼に陰唇をちゅちゅって吸われて、舌で開いてきて谷間をぺろぺろされだして、クリトリスを舌先で刺激されて、ずきずきっと感じてしまう。
「ぅううう、うう〜ん」
わたしは、北村さんのペニスをぐっと口に含んだまま、太ももを開いたり閉じたりしてしまう。閉じて彼の頭を太ももで挟んでしまう。ああ、もうわたし、男の人に陰唇やクリトリスを舐められて、吸われて、刺激されることが、忘れられなくなってきていたのです。
「佳織は水分多い子やぜ、すぐぐじゅぐじゅにしてしまうんやから」
「ああん、補佐のおちんちんが、おっきいからですぅ」
男の人のペニス。わたし、ホンモノが勃起するのを見るのは、北村さんのが初めてなので、最初は興味津々、恥ずかしかったけど、だんだん慣れてしまった感じです。

わたしのチツがヌレヌレになって、彼のペニスがぎんぎんになって、わたしは彼に挿入してもらいます。わたしはベッドに寝そべったまま、彼がわたしの上になり、わたしは首筋へ腕を回されて、抱かれて、そうして太ももを広げていくのです。
「ああっ、ああっ、あああ〜ん」
「佳織、好きだよ、いいぞ!」
「はぁ、ああ、補佐、好き、好き、好き」
わたしは、彼にしがみついていきます。ペニスを挿入されたまま、おっぱいの先っちょを指先でつままれて、わたし、ズキンズキンと感じてしまいます。

     

そのころは、まだ挿入時は、寝そべったまま、彼が上になってリードしてくれる体位でした。フェラにしてもようやく彼を刺激してあげることが出来るようになったばかりで、シクスナインで前戯するようになったばかりでした。
「ああ、いい、いい、ああ、ああ〜ん」
彼のペニスがぐぐっと奥まで挿入されて、わたし、からだの中を掻きまわされる鈍い快感が、ぐるぐると駆け巡ってきます。
「佳織、いいぞ、もっともっと、胸を張れ」
わたし、頭をぐっと後ろ反らし、膝を立てたまま、胸をぐっと開く感じで、のぞけらせていきます。彼のペニスが、ぐぐっと挿しこまれ、ぶすぶすっと抜かれていきます。

「ああ、はぁああ、ああ、いい、いい、もっと〜」
ズキンズキンとわたしが感じて、彼にしがみついたまま、声を出さずにはいられなくて、泣いて悦んでいくのです。
「佳織、もっともっとだ、いい気持ちか、いいのか!」
「ああ、ああ、いい、いい、もっともっとしてぇ」
わたしは、北村さんに奥さんがいることも子供がいることも忘れています。わたしは、じゅるじゅるお汁を滴らせて、彼のペニスで快感を高めているのです。
「ああ、ああ、あああ〜っ、いくいく、ああ、いいくうぅ〜〜!」
わたし、彼にしがみついたまま、オーガズムを迎えていきます。彼のピストン運動が早くなり、ズキズキわたしはアクメを迎えてしまったのです。

-5-

大学を卒業して、淀屋橋にある総合商社の秘書課配属となって、まだわたしが新入社員研修を受けているとき、営業の講師役をされていたのが北村課長補佐でした。同期で入社した女の子のなかでは、わたし、自慢するわけではないですけど、外見的には容姿端麗、俗にゆう男の人が憧れる美人タイプなんだと思っています。中学の頃から男の子に好かれることが多く、高校、大学と進学してきて、ちやほやされることが多かったと思います。恋はたくさんしたけれど、からだを許したことはありませんでした。お嬢さんではありませんけれど、お勉強に熱心だったことは間違いありません。北村さんは、そんなわたしを誘惑したんだと思います。

サンホテルへ最初に連れられていったのが夏の終わり、入社して半年ほど過ぎたころでした。ワインを飲んでいい気分になっていたわたしを、介抱するようにして連れられていきました。わたし、一流商社の営業課課長補佐北村和夫、なんとなく憧れの男のヒトでした。処女だったわたしをうまく導いてくださって、それからわたしは北村さんを忘れられなくなってしまったのです。でも、北村さんには、奥さんも可愛い女のお子さんもいらっしゃる、家庭のひとだったのです。
「奥さんとわたしと、どっちが好きなん?」
わたしは野暮な質問だと思いながら、北村さんに聞いてしまいます。
「佳織が好きに決まってるじゃないか」
わたしを抱きながら、北村さんがなだめるように言い、わたしは彼の胸のなかで泣いてしまいます。

     

北村さんが射精を終えて、わたしがアクメを迎えてぐったりして、わたしは抱かれたまま、甘い香りがするシーツのうえで咽いでしまいます。
「佳織、ちょっと休んで、もう一回やろうよ、ね」
「うん、やって、わたし、朝までやってほしい・・・」
「可愛い佳織、やわらかい佳織、好きだよ」
「ううん、わたしも北村さん、好きです」
わたしは、北村さんにからだを密着させたまま、胸の中で囁きあいます。週に一回、木曜日か金曜日の夜に、わたしたちはヨーロピアンスタイルのラブホテルで時間を過ごし、北村さんは帰ってしまい、わたしが住んでるのは京都なので、貴族さまになった気分で、サンホテルのお部屋にお泊りします。

「今夜はひとりにしないでほしいの、一緒に泊まって・・・」
「そうやね、泊まっていきたいねぇ」
北村さんは、そういいながら、わたしの膝を撫ぜ、太ももを広げさせます。おっぱいの先っちょに唇をつけ、ちゅちゅっと吸い上げながら、陰毛をかきあげ、陰唇の先っちょをつまんできます。
「ああ、ああ、いい、いい、もっと・・・」
「佳織、ああ、乳首が硬くなってくるね」
「ああ、ああん、わたしをめちゃめちゃに、してぇ」
「めちゃめちゃに、してほしいんやね、可愛い佳織」
北村さんは、悲しい気持ちのわたしに同調しながら、ガウンの帯紐をわたしに巻きつけてきたのでした。

-6-

サンホテルのダブルベッドは甘い匂いがします。貴族さまがお遊びになるようなシックで上品なつくりのベッドはピンクです。ヨーロピアン調に造られたお部屋です。わたしは、ベッドにMの格好で座らされ、首後ろに帯紐をあてがわれ、肩からと腋の下から帯紐を前へまわされ、膝の内側から外側へまわされて、脇の下から背中へ、肩から背中へと引き絞られて、括られてしまわれたのです。
「佳織、めちゃめちゃにして欲しいんだろ、そうなんだろ!」
「ああ、わたし、もうどうなってもいいの、可愛がってほしい、わたしをもっともっと可愛がってほしい」
家庭を持っている北村さんに、わたしは嫉妬しているんだと思います。サンホテルのベッドで抱き合って、いい気持ちにしてもらってお別れしてしまう夜。わたしは、いつも終わって淋しい思いをしてしまう夜です。

甘い香りがするベッドのうえで、足を広げられて括られたわたし。一回射精を終えてしまった彼。もうアクメの快感を得てしまったわたし。最終電車にはまだ時間があって、彼がわたしを、めちゃめちゃにしてやるというのです。ああ、わたしも彼をめちゃめちゃにしてしまいたい。
「佳織、縛りが似合いそうだね、SM、佳織はMなんやろ!」
「そんな、そんなんちゃう、Mとちゃう」
でも、わたし、ガウンの帯紐でタスキがけされて足をひろげられたままうずくまって、これまでにない初めてのズキズキ、からだが火照ってくる感じになっているのです。
「股開いたままで、閉じられないようにすると、女はよろこぶんだってよ、佳織もそうなんやろ!」
Mの格好になったまま、おっぱいを触ってくる北村さんが、そのように言ってきます。わたしは、北村さんの言う意味がつかめないまま、そのときはまだ、恥ずかしさでいっぱいでした。

     


「佳織には、新入社員研修の続きが必要なんだよね」
入社して半年も経っていないから、たしかにまだわたし、お仕事のこともセックスのことも、まだ未熟です。奥さんと子供を持った北村課長補佐が、わたしを欲望のままに扱っていくのだとしても、もう好きになってしまったわたしは、従っていくだけです。
「ほれ、佳織、丸見えだよ、もっと見てやるよ!」
膝を広げられてタスキがけのわたしは、クロスした背中の帯紐を持たれて、ぐっと引き降ろされてしまいます。からだが後ろへ倒れるようになり、足首がベッドから離れてしまいます。お尻の芯をベッドに置いて、わたし、お股が閉じられないようにされて、見られてしまう。
「佳織を責めるって、男冥利だね、好きだよ!」
これまで優しく抱いてくれた北村さんが、わたしを身動きできない格好にして、わたしを快感のなかへつれていってくれる。その最初でした。

ベッドの頭に枕を置いて、わたしは斜め後ろに倒されます。手は括られてないので自由です。でも、足首が浮いて、お股は斜め上向いた格好で開かされているんです。
「ああん、こんなの、恥ずかしい、ああん、見ないで」
わたし、生まれて初めて、お股を広げたまま男の目にさらしてしまったことに、なんともいえない恥ずかしさと屈辱の気持ちに見舞われていきます。北村さんがわたしの前に、あぐらをかいて座っています。わたしも北村さんも裸です。むくむく大きいまま、彼の股間から突き出ているペニスを見てしまうわたし。
「佳織もオレのちんぽを見ればいいんよ、おあいこやろ!」
北村さんが勃起しはじめたペニスを握って、わたしに見せつけてきます。
「佳織に握って欲しいんだよ、これ!」
わたしは、自由ななる手を持たれて、お尻へまわされ、ペニスを握らされます。

-7-

ベッドあたまに背中をおいて、太ももを拡げきってしまったわたし。恥ずかしさの中で、わたしは北村さんの勃起したペニスを握ってしまいます。タスキがけした帯紐で、わたし、M字のまま、斜め後ろにからだを倒されているんです。わたしのお股にぺたんとくっつけらっれたペニス。その頭が黒光りするようにも見えて、わたし、見ただけでズキズキの感じになってきていたんです。
「佳織、タップリ悦び研修してやるから、ね」
ああ、北村補佐は、隠し持っていたんだ、バイブレーターを手に持ってわたしに見せます。
「知ってるやろ、佳織、なんだ、これ!」
「ああ、なに、それ、ああん、どうするん」
「どうするって、バイブだぜ、知ってるやろに、使ってんやろ佳織!」
ああ、ピンクのバイブレーターです。わたし、実物を見るのは、このときが初めてでした。

「ナマを入れるまえに、さ、佳織をこれで仕込みたいんだよ」
北村補佐は、ナマペニスを使うだけでは、からだが持たないとおしゃるのです。
「今夜はこれで仕上げていくんだ、佳織のからだを、ね」
「はぁ、こわい、そんなん、こわい・・・」
わたし、太ももを拡げられて括られただけで、もう怖くって泣き出しそうになっているのに、ペニスを握ったまま、バイブレーターを挿入される、わたしは動転しています。ふかふかベッドのうえで、わたし、気持ち良さよりも、羞恥のドロドロ感に見舞われているのです。
「オレも試してみたいんだ、佳織を悦ばせたいんだよ」
そういいながら、北村さんは、ピンクのバイブレーターで、拡げたお股をぺんぺんと軽く叩いてくるのです。

     

北村さんの手の平が、拡げた太ももの根元にあてがわれ、陰唇をぐっと広げだしてきます。バイブの頭をワレメに立ててきて、谷間を擦ってきます。
「ああ、ああ、やめて、ああん、やめてぇ」
わたし、北村さんのしようとしていることを恥ずかしくって見ることができない。バイブをあてがわれて、擦られて、おもわずやめてほしいと言ってしまいます。
「なになに、佳織、こんなに濡れて、じゅるじゅるやで!」
もうさっきから、わたしの中はめろめろになっています。太ももを閉じたいと思っても閉じられないもどかしさと、恥ずかしさです。
「ああん、こわい、そんなん入れるのこわい・・・」
北村さんは、わたしの怯えには容赦なく、バイブの頭をチツに挿しこんできます。

「ほれ、佳織、じゅるじゅる、ずぼっと入るぞ、ふふっ」
「ああ、ああっ、あかん、だめ、ああん、だめぇ」
わたしは北村さんのペニスを握ったまま、バイブをぶすぶすっと半分ほど埋め込まれてしまったのです。
「オレ、感じる、佳織、佳織のおめこをじっくり見たい」
北村さんに、こんなことされるのはもちろん初めてで、セックスは繰り返してきたけれど、目の前で見られるのも初めてでした。
「ああ、ああ、だめ、ああ、ああ、だめぇ」
バイブのスイッチが入れられて、一気に刺激が走ってきて、わたしからだが壊れてしまいそうな感じをジンジンと受けだしてしまったのです。

-8-

ベッドの上だとはいっても、わたし、裸のまま帯紐で膝を拡げたタスキがけにされて、背中をもたれかけさせていて、お股が上向いてしまってるんです。私の前に座った北村さんのペニスを、ぐっと握ったままバイブのスイッチを入れられて、強烈な刺激を受け入れてしまいます。
「ああ、ああ、だめ、ああ、きついですぅ、ああ、だめぇ〜」
こんなことされるの初めてのわたしは、もう気が動転していて、わけがわからなくなっているんです。
「佳織、いい気持ちなんだね、バイブ、いい気持なんだね!」
「ああ、ああ、ひぃいい、いいきもち、ああ〜ん」
北村さんが、バイブの振動を弱から強へと高めてきて、わたし、強烈に反応してしまう。ぶるぶるとからだがふるえてきて、顔を横へ振ってしまって、バイブの刺激から逃れようとします。

「佳織、感じろ、もっと感じろ、好きだよ!」
「ああ、ああん、わたしも好きよ、ああ、ああ〜ん」
ビビビビ、ジジジジ、ブルンブルンブルン、バイブがくねくね、わたしのからだの中でうごめいてきて、わたし、なんともいえないきつい刺激に翻弄されているのです。
「あああ、いくいく、ああ、だめぇ」
わたし、すぐにイってしまいそうになって、バイブのスイッチが切られて抜き去られてしまいます。
「ああん、いれてほしい、ちんぽいれてほしい・・・」
はあはあのわたしは、握ったペニスをいちだんと強く握りしめてしまいます。

     

北村課長補佐は奥さんとセックスしていてベテランです。わたしは新入社員で23才になったところです。からだはいちばん成熟したところだというけれど、セックス経験は未熟でした。好きになってしまった北村さん。喫茶店で恋こがれて待って、そうしてサンホテルの一室で、交わりあっている間、わたしは幸福に満たされます。ぶっといペニスを、わたしは好きになってしまって、わたしのからだが疼いてしまい、そうして一つひとつテクニックを教え込まれているのです。
「佳織、佳織のお股、いい匂いがするねぇ、好きだよ!」
バイブを手に持ったまま、北村さんがいいます。わたし、彼の前でお股を拡げさせられて、閉じられないようにされて、辱めだとは思わないけれど、恥ずかしいことをされている。

「ああ、あああ〜、ひぃいい、いい〜!」
ふたたびバイブが挿入されて、スイッチを入れられて、わたし、泣き叫ぶような声で、快感を受け入れてしまいます。
「ほれ、佳織、もっと、じゅるじゅる、お汁をたらせ!」
おっぱいの先っちょをつまんでくる北村さん。バイブを抜いては挿しこんでくる北村さん。わたしは身動き取れないまま、バイブに翻弄されています。
「ああ、だめ、ああん、入れて、ああ、入れてほしい〜」
握ったままの北村さんのペニスが、先から透明液が滲みだしていて、わたし、ああ、わたしはペニスをしごいています。目の前にペニスがあるのに、焦らされているわたしです。
「入れてほしいか、佳織、ちんぽが欲しいんだね!」
「ああ、欲しい欲しい、ちんぽ欲しいよぉ!」
わたしは哀しくも、入れて欲しいとお願いしているのです。

-9-

初めて帯紐でお股を拡げて拘束され、そのうえ初めてバイブを挿入されていくわたしは、恥ずかしくって泣きたい気持ちです。まさかわたしの身に、こんなことが起こるとは予想もできなかった。それは写真やビデオや小説だけの世界だとわたしは思っていたのです。
「ほれ、佳織、ぐじゅぐじゅやぜ、そんなにいい気持ちなんか」
「はぁ、ああ、許して、もう許してぇ」
わたしは、バイブでぐりぐり攻め立てられて、もうグジュグジュになってしまってる。恥ずかしさをとおり超えて、屈辱の気持ちに見舞われているのです。

「じゃあ、佳織がお望み、オレのちんぽを入れてやるよ」
バイブでじゅるじゅる、ぐじゅぐじゅにされたわたしに、北村補佐はようやくナマホンモノを挿入しだします。ペニスの腹で、わたしの拡げたお股を、ああ、陰唇を割って、その谷間をこすってくる北村補佐です。そうしてチツの入り口を探りあて、亀頭をぶすっと挿しこんできたのです。わたし、膝を脇腹にすれるぐらいに引上げられて、太ももを拡げたまま閉じることもできないまま、ぶっとい勃起したペニスを挿入されだしたのです。
「ああっ、ああっ、だめ、ああ、感じるぅううっ」
わたし、お股をめいっぱい拡げたところへ挿入されて、ペニスが強引に押し込まれてくる感触に、ズキンズキンとからだが波打ってくる感じです。

     

「佳織、よう締まるぜ、きちきちだぜ!」
ぐぐっとペニスを半分ほど押しこんできた北村補佐が、わたしの肩を抱きながらいいます。そうして、ぐいぐいっとしゃにむに押しこんでくるのです。
「ああ、ああ、だめ、ああん、きつい、きついよぉ」
ぶすっと挿しこまれてしまって、わたし、ぶるぶる震えてしまうほど、きっちり密着したペニスの感触で、いっきにオーガズムを迎えてしまいそうになります。
「ほれほれ、佳織、もっといい気持ちにしてやるよ!」
北村補佐は、左手にバイブを握ってわたしの咥内へと挿しいれてきて、右手でおっぱいをぎゅっと握ってしまいます。
「ほら、佳織、ぺろぺろ舐めろ、おっぱいつまんでやるからさ!」
ペニスがチツに挿しこまれたまま、バイブを咥内に押し込まれ、おっぱいをぶるぶる揺すられて、そうして北村補佐は、腰を左右に振ってくるのです。

「ぅうううっ、うううっ、うううう〜」
わたし、これまで味わったこともない快感のようなじゅるじゅる感覚に見舞われます。からだを閉じようにも閉じられないようにされて、口と乳房とお股の中を同時に攻められだしたのです。
「感じろ感じろ、佳織、もっと感じろ!」
「うう、うう、ううう、ぐぅううう、ううっ」
わたしのからだがとろけていく、壊れていく、もうわけがわからなくなって、朦朧としているのです。快感、強い快感。からだがトロトロに溶けていくような快感。わたしは、得体の知れない悪魔に身を委ねている女の子になっているんです。
「佳織、オレ、好きだよ、佳織が好きだよ!」
じゅるじゅるのチツから、ヌレヌレになったペニスをぐっと引き抜き、そうして一気にブスっと挿しこんでくる北村さんです。

-10-

わたしはからだを拡げきったまま、足を閉じられないまま、ぶすぶすとペニスを挿入され、お口にバイブを含んだまま、だんだんオーガズムが迫ってきている快感に、顔をぶるぶる振って悶えています。北村さんの顔が目の前にあります。おっぱいをぐりぐり、チツをぐりぐり、バイブがびくびく動いています。
「ほれほれ、佳織、いいぞ、もっと感じろ、もっともっとだ!」
わたしは初めて経験する、からだの奥底から湧き出てくる快感に、めろんめろんにされているのです。
「ううう〜ん、うううう〜ん、ううぐぅうう〜ううっ」
押し込まれたペニスとバイブで、わたしはもうずたずた、大きな快感のうねりが、からだを爆発させていきます。

わたし、じゅるじゅると秘汁をしたたらせ、ペニスを受け入れています。お口のバイブが抜かれて、わたし、ようやく声がだせます。もうわたし、朦朧、何がなんだかわからない。ぼんやり、快感だけを受け入れて、太ももがぴくんぴくん痙攣している感じで、オーガズムを迎えていきます。
「ほら、佳織、いけいけ、イってしまえ」
「ああ、うう、ぐぅうう、ぐぅう、うううっ〜ううううっ!」
わたしのオーガズム。からだの奥底から呻きでてくる声に、北村さんは鬼のようになって、声をあらげて、わたしにアクメを迎えさせてくれる。
「ぐぅわああ〜ぅわぁああ、あああ〜ああっ、ああっ、ああああ〜!」
シーツをべちょべちょに濡らしてしまって、わたし、帯紐で括られたまま、オーガズムを迎えてしまったのです。

     

わたし、オーガズムを迎えてしまって、そのままぐったりしていました。北村さんが、帯紐を解いてくれるのが、半ば意識朦朧のなかで、わたし、わかります。わたしは、泣いているようです。ああ、無性に涙がこぼれてきて、ええ、悲しいという自覚はありませんでした。禁断の恋。許されない愛。妻子もちの課長補佐を好きになってしまって、わたし、どうしようもなく涙してしまったのだと思います。
「佳織、いい気持ちになれて、嬉しくて泣いてるのか、な」
「そんなんちゃう、そんなんとちゃう」
わたしは、ベッドに横たえたからだを、北村さんが抱きしめ、なみだを拭いてくれます。

「佳織は、お泊りするんだろ、オレは帰らないとダメだし、ね」
「ああ、補佐、帰らんといて、お泊りして、わたしと一緒にいて・・・」
二度のセックスが終わって、北村さんはお家へかえる。わたしは、空しくて淋しくて、どうしようもない気持ちになっています。こんな気持ちは初めて。いつもではないされかたで、帯紐で括られたままいかされたショックで、わたしを昂ぶらせているのだと思います。わたしは、裸のまま、しばらくベッドにいて、北村さんは服を着て、わたし、シャワールームで隠れている間に、彼がルームから出て行くのを見送って、しくしくと泣いてしまったのでした。

-11-

サンホテルに備え付けのシャワーを浴びて、しばらくうとうとしようと思っても、わたし、寝つかれなかったので、外出することにしました。もう深夜になって、心斎橋筋に行き交う人もまばらでした。わたしは、北村課長補佐の今夜のセックスを、異常だとは思いませんけど、帯紐で括られ、バイブまで使われて、イってしまったことのショックがあったのです。初めての経験、ノーマルなセックスではない、初めての経験だったわたしは、その光景を思い出しながら、いつのまにか心斎橋筋から道頓堀へと歩いていました。
「そこのOLさん、ちょっと遊んでいかへんか!」
わたしは皮ジャンバーを着た男に声をかけられ、その男の方へ顔を向けてしまったのです。

「帰るとこないんやろ、ちょっと遊ぼやない、どうやねん」
わたし、妻子持ちの男と不倫してると思うと、なんだか悲しくって、やけくそ気味になっていたんだと思います。わたしは、ふらふらっと迷ってしまったのです。淋しさ、空しさ、どうしようもない気持ちを抱えて、深夜の街をうろついていたのです。
「淋しいんやろ、顔に書いたあるぜ、いっしょに遊ぼ、なぁ」
まだ若い男は、わたしに馴れ馴れしく近寄ってきて、腕をぐいっとひっぱり、ぎゅっと抱き込んでしまったのです。わたし、どうかしてたんだと思います。若い男に肩をだかれて、御堂筋まで出て、黒いクラウンに乗せられてしまったのです。

     

運転しているのは、その男の友達のようで、まだあどけない顔のようにも見えました。クラウンが走っていく道筋は、わたしにはわかりませんでしたけど、近くのランプから高速に入って、観覧車が眼下にみえるところを通っていきました。マンションはかなり高級な感じで、自動ロックをあけて、わたしはエレベーターに乗せられ、十二階のルームへと連れ込まれたのです。
「孝と秀、いい子連れてきたもんやなぁ」
ちょっと中年おじさん風の男が、わたしをじろじろと見ながらいいます。わたしは、投げやりな気分で、怖さを感じはしませんでした。むしろ人に出会えて、心が淋しさから開放された感じのほうが強かったのです。

「名前、なんていうのかな、ここはひどいことしない、いい男ばかりやから、心配せんでもええぜ」
村松と呼ばれた中年の男が、優しい声でわたしにいいます。わたしは、人なつっこい村松さんに、安心してしまいます。
「かおり、佳織、わたし佳織」
「佳織ちゃんか、まあ、ゆっくりしていき、徹夜になるやろけど、朝には会社まで送っていってあげるよ」
時計をみると、午前一時を少し回った時間でした。



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佳織の愛






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